台風後に雨染みが出た玄関天井と谷樋まわりの修繕
掲載している費用は、施工時点での参考価格です。現場状況・施工範囲・材料費・税率等により、現在の費用とは異なる場合があります。
志摩市にて、台風後に玄関天井へ雨染みが出たお住まいの修繕を行いました。
普段の雨では漏れていなかったものの、台風後に雨染みが出たとのことで、強い風雨のときに水が回った可能性を考えながら、谷樋と瓦の取り合いを中心に確認しました。
今回は、お客様のご意向も踏まえ、谷樋への止水板取付を先に行い、次の台風通過後に雨漏りがないことを確認してから玄関天井の復旧を行っています。
ご相談のきっかけ
台風通過後に、玄関天井へ雨染みが出たとのことでご相談をいただきました。
お話を伺うと、普段の雨では雨漏りしておらず、台風のあとにだけ症状が出たとのことでした。
雨が降るたびに漏れる状態とは異なり、台風や強い風雨のときだけ症状が出る場合は、雨量、風向き、吹き込み方、谷樋からのあふれ方など、普段とは違う条件が関係していることがあります。
そのため今回は、天井の雨染みだけで判断せず、屋根まわりの納まりや水の回り方を含めて確認しました。
着工前に確認・整理したこと
今回は、玄関天井の復旧に入る前に、保険会社立ち会いのもとで現場状況を確認しました。
そのうえで、お客様が希望されている修繕内容を整理し、実際にどこまでを修繕範囲とするかを相談しました。
その後、修繕範囲に合わせて見積書を提出し、火災保険の金額が確定してから着工しています。
雨漏り修繕では、屋根まわりの補修と室内側の復旧を分けて考える必要があります。
今回は、お客様の「なるべく最小限で抑えたい」というご意向も踏まえ、まず谷樋まわりの止水処置を行い、雨漏りの有無を確認したうえで玄関天井を復旧する流れとしました。
※火災保険の適用可否や金額は、契約内容や保険会社の判断によって異なります。この記事では、今回の進行内容として記載しています。
施工前の状態


施工前の玄関天井には、雨染みが確認できました。
写真では、玄関天井の板材の一部に濃く変色した箇所があり、雨水が回った跡として確認できる状態でした。
今回難しかったのは、普段の雨では漏れておらず、台風後にだけ症状が出ていた点です。
そのため、通常の雨では表れにくい水の回り方を考えながら、天井の上にある屋根裏や谷樋まわりの状態を確認しました。
現地で確認したこと



屋根を確認したところ、谷樋を交換した形跡がありました。
ただし、谷樋と瓦の重なりが少なく見え、取り合い部分には確認した箇所で約8cmの隙間がありました。
また、瓦下の土が削られたように見える箇所もありました。
この状態から、大雨や強い風雨で谷樋から水があふれた場合、または風で雨水が吹き込んだ場合に、谷樋と瓦の取り合い部分から天井裏へ水が回る可能性を考えました。
天井側については、雨染みのある既存天井材を撤去し、天井裏の状態を確認しました。
天井裏の木部や配線、屋根下地の状態を確認しながら、室内側の復旧範囲を判断しています。
現地での判断
今回の判断で難しかったのは、普段の雨では漏れていないという点でした。
台風時だけ症状が出る場合は、通常の雨とは違う角度からの吹き込みや、谷樋からのオーバーフローなども考える必要があります。
谷樋と瓦の重なりをしっかり確保しようとすると、今回の納まりでは瓦の撤去範囲が広くなります。
今回は、お客様の「なるべく最小限で抑えたい」というご意向もあり、大きく瓦を触る方法ではなく、谷樋まわりに止水板を取り付ける方法を選びました。
また、玄関天井の貼り替えは、止水処置の前には行いませんでした。
先に天井を復旧してしまうと、次の強い雨風で再び雨漏りした場合、貼り替えた天井に再度影響が出る可能性があるためです。
そのため、まず谷樋部分にステンレス製の止水板を取り付け、雨水が天井裏へ回りにくい状態にしました。
その後、次の台風通過後に雨漏りがないことを確認してから、玄関天井の貼り替えに進みました。
玄関天井まわりの既存廻り縁にも雨染みが回っていました。
廻り縁の交換も検討しましたが、交換する場合は壁側の補修範囲も広がります。
そのため今回は、既存の廻り縁を活かし、表面を研磨して雨染みが出ていた層を落としたうえで、弱った下地を補強する塗料を塗布して仕上げる方法としました。
施工内容

今回の施工は、屋根まわりの止水処置と玄関天井の復旧を分けて進めました。
主な流れは以下の通りです。
- 保険会社立ち会いのもと、現場状況を確認
- お客様のご意向を整理し、修繕範囲を相談
- 修繕範囲に合わせて見積書を提出
- 火災保険の金額確定後に着工
- 谷樋と瓦の重なり、隙間、周辺の状態を確認
- 雨漏りが確認された箇所と、同じ納まりになっている箇所を確認
- 谷樋部分にステンレス製止水板を4か所取付
- 谷樋まわりの防水処理を施工
- 次の台風通過後、玄関天井部への雨漏りがないことを確認
- 既存天井材を撤去
- 天井裏と下地の状態を確認
- 下地を調整
- 新しい天井板を施工し、仕上げ
- 雨染みが回っていた既存廻り縁を研磨
- 弱った下地を補強する塗料を塗布
- 既存廻り縁を活かして仕上げ
谷樋部分は、雨漏りが確認された箇所だけでなく、同じような納まりになっている箇所も確認し、合計4か所にステンレス製の止水板を取り付けました。
既存の納まりを大きく変えるのではなく、雨水が天井裏側へ回りにくくなるよう処置しています。
玄関天井については、雨漏りがないことを確認してから既存天井材を撤去し、新しい天井板で復旧しています。
施工後の状態


谷樋まわりには、ステンレス製の止水板を取り付けました。
今回雨漏りが確認された箇所だけでなく、同じような納まりになっている箇所もあったため、あわせて4か所に止水板を取り付けています。
施工後の写真では、瓦と谷樋の取り合い部分に止水板を設け、雨水が天井裏側へ回りにくくなるよう補修した状態が確認できます。
その後、台風通過後に玄関天井部への雨漏りが見られないことを確認し、玄関天井の貼り替えを行いました。
玄関天井は、新しい天井板を張り、既存の竿縁や周辺の仕上げに合わせて復旧しました。
また、既存廻り縁にも雨染みが回っていたため、交換も検討しました。
ただし、廻り縁を交換すると壁側の補修範囲も広がるため、今回は既存部分を活かす方法としています。
雨染みが出ていた廻り縁の表面を研磨し、弱った下地を補強する塗料を塗布したうえで仕上げました。
今後について
今回の施工後、台風通過後に玄関天井部への雨漏りがないことを確認したうえで、天井の復旧を行いました。
今後も、台風や強い風雨のあとに、天井の染み、にじみ、仕上げ材の変色などが出ていないかを確認してください。
気になる変化があった場合は、早めにご連絡ください。
谷岡建設からのコメント
雨漏り修繕では、見えている天井の染みだけで原因を決めつけないようにしています。
今回のように、普段の雨では漏れず、台風後だけ雨染みが出た場合は、通常の雨とは違う水の入り方を考えながら確認する必要があります。
また、谷樋と瓦の取り合い、隙間の寸法、土の削れ方、天井に出た雨染みの位置を見ながら、考えられる水の回り方と現地の状態が合っているかを確認しました。
谷岡建設では、補修で対応する箇所、復旧が必要な箇所、既存部分を活かせる箇所を分けて考えています。
今回も、お客様のご意向と現場の状態を踏まえ、施工範囲を大きくしすぎない方法を検討しながら進めました。
台風後の雨染みが気になる場合
雨染みは、見えている場所と水が入っている場所が同じとは限りません。谷岡建設では、天井の状態だけで判断せず、屋根まわりの納まりや雨水の回り方を現地の状況と照らし合わせながら、補修する範囲と復旧する範囲を検討します。